スタッフブログ
Blog

土用の丑の日

2023年07月10日
つるはら駅前店

土用の丑といえば、「うなぎ」を思い浮かべる人が多いはず。そもそもなぜ「うなぎ」なのだろうか?その始まりにはいくつかの説があり、明確にはなっていないが、実は歴史は古い。うなぎについての豆知識をご紹介しよう。

 

なぜうなぎを食べるのか?

夏バテ防止説

うなぎにはビタミンA群とB群が豊富に含まれ、疲労回復効果や食欲増進効果があるため、夏を乗り切るために食べられるようになったという。つまり「夏バテ防止」の食べ物というわけ。

『万葉集』には大伴家持が詠んだ「石麻呂に われ物申す 夏痩に良しといふ物そ 鰻取り食せ」が収められている。1200年以上前の奈良時代には、すでに夏バテにうなぎが効くといわれていたようだ。

 

平賀源内説、春木屋善兵衛説

さらに江戸時代には「土用の丑の日」にうなぎを食べることが一般的になっていたようだ。とはいえ当時は天然物のうなぎが多く、旬が冬だったため、夏にはうなぎが売れなかった。

そんなうなぎ屋の店先に、平賀源内が「本日土用丑の日」と看板をかかげ、繁盛させたという説もある。

さらには文政年間(1818~1830年頃)に、神田和泉橋通りのうなぎ屋「春木屋善兵衛」が、大量の蒲焼きの注文を受け、子、丑、寅と3日続けて蒲焼きを作ったのだが、丑の日に焼いたうなぎだけが悪くなっていなかったことから、丑の日にうなぎを食べる風習が生まれたという説がある

 

蒲焼き、東西の違い

うなぎの蒲焼きの調理法も地域によって違いがある。まず、関東と関西での大きな違いは、蒸すか蒸さないか。

関東では蒸して柔らかくしてから、竹串でたれにつけて焼く。頭は先に落とす。関西では、金串で刺し、蒸さずにカリッとジューシーに焼く。頭をつけたまま、最後に落とす。

そして、うなぎの開き方も大きく異なる。

武士が多かった関東では、「切腹」を連想させるため背開きが主流。関西では「腹をわって話す」ことをよしとしたため、腹開きが多いという。

なお、うなぎの調理法の東西の境目は、静岡と愛知の県境や、浜松周辺で混在するといわれている。ぜひ食べ比べてみてほしい。